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2020年度サッカー部卒業生、保護者のみなさまへ

 

2020年度卒業生のみなさん、あと少しで卒業ですね。思い返してみるといろいろありました。1年次に入ってから1年生大会で躍進、2年次はリーグ戦や各大会で躍進し、しっかりとした経験を得ることができていました。ところが、最高の戦績を出すべく臨んだ3年次は、まさかの感染症で不十分な活動でした。こればかりは誰もせめることができません。もっと一緒にサッカーしたかったし、合宿もしたかったし、リーグも大会もしたかったのが本音です。

ただ、君たちはその悔しさ以上に、魅力的な活動をしてくれました。1年次はみんなに流されるだけの、意志のない集団だったのが、一人一人がどんどん自立し、自立した集団になっていきました。コロナ期のみんなの活動、戻ってきたときの自信は、本当に頼もしかったです。そのような信念がなかったら、ほとんど走り込みの貯金がない中で、2次予選に進出できなかっただろうし、ポゼッションしながらのサッカーもできなかったと思います。先輩たちが作った土台で、うちのサッカーをわくわくさせるものに進化させたのは君たちです。歴史的な変化です。戦績以上に、価値のある変化だったと思います。

 

保護者の皆様に関しましては、サッカーに取り組む選手の姿を見る機会が少なく、本当に残念な思いをさせました。熱量も高い保護者の方たちでしたので、もっと一緒にいろいろと作り上げられたのではないかと悔やまれます。

この代は、明るくきさくな親御さんが多い一方で、寡黙で自己主張しない選手が多いといった感じでした。それが3年間たってどうですか?変わりましたか?サッカー部内では全員変わりました。かっこよく、男らしくなりました。この代はわたくしの指導者人生の中でも非常に大変な部類に入る代でした。目に見えない個性がごろごろしていました。しかし、その分、この代の選手たちには指導者としての自信と勇気をもらいました。そんな彼らが、親御さんの前でたくましさを発揮するのはまだ先かもしれません。教育の成果は10年後に出るものです。おそらく、うちでサッカーをやらせていてよかったと、10年後には必ず実感するはずです。その時は、選手の成長を共に喜びましょう。

 

華々しい門出を送別会で祝いたいのはやまやまですが、仕方がありません。ただ、ここで過ごした最高の時間がくすむわけではありません。選手とも、保護者の皆さまとも、サッカー部の理念で同じ目標を目指せたこの時間は最高でした。チームを代表してお礼を言います。ありがとうございました。今後の皆様のご多幸を、お祈りしています。

 

サッカー部顧問  鈴木龍