今日の話題

1,なぜインターハイに勝てないのか

2,今年の代は何ができるのか

3,爆発したGW最後の日

4,今後の注目ポイント

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1,なぜインターハイで勝てないのか

 

現在3年生37名、2年生40名、1年生53名です。

合計130名は過去最多です。

 

今年の1年生は当部がTリーグに所属していることもありサッカーをやりたくて

入部している選手が多く、熱量も高いように感じます。

ただ、人数過多の状態です。

 

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当部はカテゴリーに関係なくグラウンドの使用機会を均等に与えているので、

3学年揃う4月から9月頃が一番グラウンドを使えなくなります。

 

また、クラス替えや進路行事のある4月5月は学校全体がバタバタしており、

実際インターハイの決勝前2日間は校外授業でした。

集まって練習することすら難しい状況でした。

他校よりクラス数が多い分、年度初めは毎年人間関係の形成が大変です。

サッカー部の選手たちも多くのストレスから集中が乱れやすくなります。

3月までまとまりがあったチームが途端に崩れ、実力のある代もPK負けなどしてきました。

インターハイ都大会に過去4年間出場していないのがその証拠です。

昨今は選手権よりもインターハイの方が予選負けが多い印象です。

 

今年も例にもれずバタつきました。

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特にトップチームのバタつきが顕著でした。

部員が多くなったことや他の部の状況でグラウンド練習が週に2回になることもあり、

ストレスから不平不満、不安が蔓延し始めました。

見るからに熱量が落ちており、練習も形だけ盛り上げているような感じがありました。

コントロールが効かなくなってきたチームにリーダーたちが苦悩していました。

 

また、今年は実力的にA1が3年生主体で、A2が2年生主体になってしまっています。

A1と共に過ごしているA2自体は大きな変化はないものの、A1との実力差を感じてしまい、

完全に練習の雰囲気もA1に任せているような、トップチームとしての当事者意識が薄くなっていました。

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Bチームは熱心なコーチ陣により、B1もB2も落ち着ているように感じますが、

やはりじわじわと人間的な弱さが出てきた時期でした。

 

遅刻、スケジュール確認ミス、服装や頭髪の乱れ、授業中の集中がかける態度、

物品の整理など、現象が多く出ていました。

 

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そのようなチームのブレはそのまま試合に反映されます。

環境の変化でバタつく選手たちにインターハイは気温の変化という要素も加わります。

試合中、だれかがきっかけで崩れたリズムは、そのままもろくもチームを敗北へ

追い込んでしまいます。

この時期のうちのチームは、他の学校よりも弱いなと感じます。

 

 

2,今年の代は何ができるのか

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サッカーは人間がやるスポーツなので、試合が進んでみないと

その選手がどのようなメンタリティやコンディションになるかわかりません。

いわゆる「ナマモノ」です。

あれだけ走りこんでいるマラソン選手ですら、大会では完走できないことも

多くあります。

日本一と言われる投手でも9回で追い込まれれば制球がままならなくなる時があります。

サッカーにおいて強豪と言われるチームでも、試合によっては思ったようなパフォーマンスが

全然出ない選手が数人出てしまうことがよくあります。

どんなにサッカーが進化しても、人間がやっている以上は必ず人間的なドラマが待っているのは

このためです。

 

しかし、本当に強いチームは必ず最後に勝っています。

東京や全国で勝つチームも必ずきつい試合が予選の中に数試合ありますが、最後には勝っています。

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それはおそらく、ありきたりですが、

チームで個人の穴を埋めることができているからだと思います。

交代選手がそれをうめるのか、隣の選手が支えているのか、メンバー外が支えているのか、

応援団が支えているのか…。

どれであっても穴ができれば埋めれば良いだけです。

誰がその日の穴になるかはわかりません。

だからこそ、全員がアラートになっていることが大切です。

 

しかし、ピッチ外でチームルールを守れていない代はそれができません。

なぜなら、全員が自分のことだけ考えていれば、穴はそのまま誰も埋めないからです。

なんなら、基準がない生活をしてしまうと、穴に気づくことすらもないかもしれません。

危機感をもって穴を埋めていく作業を、いかに普段からしているか。

チームルールの厳守は、ある意味チームの勝敗のデッドラインを担っているわけです。

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昭和第一学園の部則にある、

「校則を守ること」

「挨拶は、人より早く気持ちよく」

「場所は、使う前よりきれいに」

「5分前に人・モノがそろっていること」

これらの点はまずは曲げてはいけないことだと思います。

特別な部則ではなく、いたってシンプルなことです。

ただし、心の余裕がなくなってこれらの質が落ちていました。

テラスのバックやベンチの荷物をみればチームの状態がわかります。

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今年の代は大会前までに何をしてこれたのか。

 

インターハイ予選の3試合ともサッカー的には優位性を保ち、

押し込んでいた試合がほとんどでした。

しかし決めきれない試合ばかり。

それなのに、結局はPKで鋼のメンタルを発揮して勝ち切り、予定通り本選出場を決めました。

 

実のところ、これが必然であったのか、運であったのか、測りかねています。

 

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例年と変えたところは、カテゴリーごとに班を作って、

自己成長の管理能力を上げようとしているところです。

筋トレ班、ストレッチ班、練習班、試合分析班、進路班、方針班…

Aチームはモラル班、Bチームは思考班というユニークなものもあります。

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3月中に活き活きと活動していた班は、4月の繁忙期にはほぼ停滞していました。

負けていたらこれのせいな気もしますし、

勝ったのは少なからずこつこつやってきた成果のような気もします。

 

この代は何ができるのか。何ができていて、これから何をやるのか。

インターハイの予選だけで考えをまとめるには早いかもしれません。

 

3、爆発したGW最後の日

 

GW最終日、強い雨と風の中、T4リーグがありました。

今後のリーグの方向性を考える上で非常に大切な試合でした。

しかしチームは連日のインターハイ予選、しかも延長やPKが続く試合で疲弊しきっていました。

極めつけにはキャプテンの染谷が怪我でスタートからはずれました。

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今年はゲーム中の判断をもっと活性化するために、

前日のミーティングまでに指導者と作った複数のゲームプランから自分たちで選択し、

そのためのスタート選手を選手間で決めるようにしています。

そこで、今回選手たちが選んだスタートの選手は、スーパーサブ扱いだったFWの小室と、

インターハイで唯一出番に恵まれなかったCBの淋でした。

正直この選手たちの出来こそが、このチームの本当の姿を見せてくれるかもしれないと

考えていました。

表面的なチームなら、サブの力はつかないので、試合に敗れるだけ。

本当に良いチームなら、サブの力は本物で、むしろチームは勢いづくはず。

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終わってみればこの2人の抜擢は大当たりであり、試合は6-0の大勝でした。

小室は自分の良さを思い切り出しながら、チームの連動を助けるプレーが成長していました。

淋は本当にタフに大人になりました。冷静さに熱い闘争心が加わり、

テクニカルなプレーで、他のCBとはまた違う良さを出せるようになってきました。

そしてチームは、なにかの堰を切ったようにカウンター、FK、コーナーキック、崩し、PK、個人突破、

ほとんどの得点パターンを出せていました。

今後チームが安泰などとはまるで思いませんが、

予選中サブだった二人の活躍は、胸を打つものがあり、

つい今後のチーム力を期待してしまうところがあります。

 

4、今後の注目ポイント

A1

まずはインターハイ都大会の初戦です。

明大中野八王子と決まりました。

固さが残る試合なのか、迫力を出せる試合なのか。

選手たちのメンタリティを楽しみにしましょう。

注目選手は…ここでは公開しないでおきます。

是非グラウンドに見に来て下さい。

A2

kk

どこかふわふわしながらも、今シーズンチームの公式戦初勝利を挙げたのは

地区1部所属のA2でした。立川高校に2-1で勝利しました。

注目選手はA1でCBをつとめていましたが、ボランチにコンバートしたことで

活躍の幅を広げている前回のキャプテン大和久。

彼の躍動を支え、それでいて主役の座を譲らんとする堤と小沢。この3人は大注目です。

また、A1からインターハイメンバーに入ってほしいと推薦された、

コツコツした努力家の力丸に、爆発力抜群の斧田にも注目です。

また、体が小さいお調子者のアタッカー陣は点が取れなければ生き残れないでしょう。

練習に集中力を欠いている間は厳しい結果が待っている気がします。

さて、だれが生き残るか楽しみです。

未来のエースナンバーは誰の手に行くのでしょうか。

B1

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チームとしてまとまっているが、もう一皮むけるために機を探っているB1。

地区2部を1敗1分で進んでおり、次の1戦が今後の明暗を分ける戦いになります。

まだ試合は決まっていませんが、ここから1か月でどのようなチームになっていくのか。

注目はインターハイメンバーにもはいった日原と秋山です。

圧倒的なリーダーシップで活躍する日原に、チームに足りない闘争心をプレーで表現できる秋山。

天性のテクニシャンの坂元、超不安定ながら大器の片鱗を見せる諸川、完全復帰のアタッカー小宮、

スピードスターの吉田がどのように食い込めるか。

なによりもチームの心臓を担う水渡と竹市が試合の流れを決めるのは間違いありません。

B1の試合を楽しむポイントは、構築された中でのアタッカー陣の躍動です。

足りないひとさじは、今のままでは手に入りません。さて、今後の彼らの目の色が見ものです。

B2

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春合宿で一番進化したB2。堅守が様になってきており、堅実な勝負ができるチームになってきました。

爆発力もあり、良いチームです。

ただし、前回のリーグ戦初戦で悪さが一気に出ました。

1回の失敗が失点につながるということと、1回の失敗の後に、

3回の失敗が続いてしまうメンタリティの弱さです。

練習でも改善できますが、基本的にはそんなに浅いものではありません。

日常から自律し、自制心をもって自立していないとこの現象は続くでしょう。

注目選手は精神的支柱の清松は間違いありません。大黒柱と言ってよいでしょう。

ただ、ゲームを決めるのはやはり菅井と黒澤と染谷でしょう。

チーム1・2を誇るスピードスターの菅井と黒澤は継続と創造に課題がありましたが

現在急成長中ですので爆発する試合を逃さないようにしてください。

休みがちの染谷。この選手が1試合すべて、そして毎試合活躍できればこのチームは

別のチームです。

 

Bチームはサポートにも目を向けてください。

怪我で長期離脱中の立川に梅田。この2人が良い味を出してるんですよ。

是非彼らの働きにも注目してください。

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最後に、応援団です。

OBとかが試合の応援に来てくれるのは他のチームによくありますが、

うちのチームはなんとOBの親御さんがよく来ます。

もう自分の息子もいないのに、知っている選手もいないのに、

うちのチーム自体を応援してくれるんです。

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こないだは家族全員で来て、卒業した選手の結婚報告いただいたりしました。

また、息子とは違うカテゴリーの試合なのに見に来てくれる人が多い。

それぞれに「良いチーム」というイメージがあって、それを陰ながら

実践してくれているのだと思います。

せっかくの休日に無理はしないで下さい。

ただ、チーム全体を愛してくれるその姿勢が最高に胸を打ちます。

応援団の中央ではなく、ちょっと遠くから試合を見たい人もいると思います。

全然かまいません。

見たいように見てください。

ただ、選手もベンチも、きついときには応援席を見ます。

そんな時、うちの応援団に一体感があると、本当に熱くなります。

あきらめるなんて選択肢はなくなります。

チームがきつそうなときは、そっと応援団によってくれると嬉しいです。

 

一体誰向けに書いているかわからないような報告になってしまいました。

今は情報が大切なのでなかなかHPにチーム状況を載せられなくなってしまいました。

内容は選びますが、また報告します。

このサイトを見てくれており、うちのチームに関心を持ってくださっている

すべての人に感謝します。

 

監督 鈴木龍