地区決勝
昭和第一学園 2延長5 日大豊山高校
日大豊山は東京でベスト4に入ったことがある強豪です。
数年前のキャプテン米川の代では地区決勝で2-0で負けました。
写真を撮ってくれている榎さんも、スタッフの土屋もこの代です。
大一番の決勝でしたが、本校は文化祭中であり、サッカー部員が応援に来られませんでした。
メンバー以外は文化祭に出なくてはいけないので応援がいない状態で戦うことが予想されました。
ただでさえの強敵に、相手の大応援団に押されてしまっては完全に飲まれてしまいます。
しかし、当日、感動しました。
最高でした。
昭和第一学園の良いところは、OBがスタッフで帰ってくるところと、
OBが応援に来てくれるところ。
ただ、このような学校は多くあると思いますが、うちが最高なのは、
OBの保護者が大勢試合を見に来ることです。
自分の子供はとっくに卒業しているのに、
まったく被ってない代になっているのに、
保護者応援団の会則にある「個人ではなく、チームを愛すること」の通り、
みなさん、チームのために大勢集まってくれるのです。
かつて愛してくれたその愛のままに、今も愛してくれているのです。
知らない子供ばかりでしょう。
名前など一人もわからないかもしれません。
仕事や家庭のことで疲れているでしょう。
なのに、自然と集まって緑と紫のタオルを掲げてくれる。
最高です。
最初に伊藤さんたちと作り、成田さんや諸喜田さん、宮岸さんや中島さん、土屋さんに
渡辺さん、太田さん、佐藤さん、内藤さん、椎名さんや田邊さん、現在の染谷さんや松浦さん、
菅井さんで広げていった輪です。
ここには代表や連絡係の人しか上げられないですが本当多くの人がこの応援団を育ててくれました。
宮岸家はもう家族総出で、常にチームを助けてくれています。
家族四人以外に長男の奥さんを連れてきたと思ったら、サッカー仲間や友達を大勢連れてきたり、
まるで週末にJリーグに来ているような盛り上げ方です。どんどんお願いします。
今回もし勝っていたら、榎さんと土屋さんと抱き合いたかったです。
伝統校にはこのようなチームが多くあります。
それが新体制10年程度のチームが、こんなに愛されるとは思っていませんでした。
しばらくはコロナで応援が禁止になり、応援の文化が途絶えました。
それが、OBの諸岡中心に応援歌を復活させ、少しずつうまくなりました。
当日の選手の応援は7、8名程度でしたが、応援団自体の数は100を超えていました。
写真には写っていませんがすごかったです。
試合後、「応援がすごいね」「保護者やOBがあったかくて良いチームだね」
何人にも言われました。
応援は戦いではないので相手と比べるものではないですが、
相手の大応援団に、まったく見劣りしていませんでしたし、
私にはうちの応援しか耳に入ってきませんでした。
延長前の最後のコーナーキックの応援団の興奮と声は、
今でも鮮明に思い出され、胸の鼓動を早くさせます。
応援で大切なのはいかに選手の心に届くかです。
だからそろっていたり、大きな音なら良い応援というわけではないと思います。
各代の応援は最高なものばかりです。
入場時にタオルを掲げてくれた代などは鳥肌が立ちました。
ただ、そのすべての代の応援がフラッシュバックする今回の応援でした。
10年分の代で作り上げた今回の応援は、間違いなく、最高でした。
ただ、面白くないチームなら応援の熱量も上がらないです。
今年の代は、全員を結び付けるに価値がある代だと思っています。
この試合には勝てなかったですが、
この試合に勝ち負け以上の価値をつけてくれた今年の代も、最高だと私は思っています。
そして、選手以上の熱量で支えてくれている現在の3年生の応援団には
心から感謝しています。
すべての合宿を全泊応援している人たちはなかなかいないですよ!
試合の最初は、作戦がまったく機能しませんでした。
両サイドの選手に完全に圧倒され、ラインを著しく下げられてしまいました。
前半11分にそのまま押し込まれて先制を許しました。
正直1点で済んだのは守護神山本のおかげです。
そこからも苦しい展開が続きましたが、相手のボランチが出てくるのを苦しくても
待ち続けました。
修正を加えてからは選手も整理され、精神的に余裕が出てきました。
下げすぎないで残した2トップでカウンターを狙っていましたが、
まさかの狙い通りのスーパーカウンターを決めきりました。
リーグ無敗で来ている勝負強さは本物です。
川端は名実共に完全な「エース」となりました。
この日は非常に暑く、ボールを握られている昭和第一学園としては、
オンタイムで試合を決めないと延長では勝負にならないと考えていました。
勝負は後半だと考えていました。
しかし、後半も相手に先取される展開となりました。
サイドからのクロスをかぶり、逆サイドから打ち抜かれました。
徐々に体力と集中が奪われてきた証拠です。
それでも再度カウンターからFKをもぎ取り、セットプレーからこぼれ球を押し込み、
同点にもっていきました。
あとは最後のワンチャンスを作り出し、そこで試合を決めきって終了がプランでした。
プラン通り、最後ワンプレーにコーナーをもぎ取り、
そこで勝負を決めたかったですが、不発に終わり、延長に入りました。
延長は想像通りでした。
何人も足をつりました。相手も何人もつっていましたが、
ボールを握られていたうちは倍の人数つっていました。
延長だけで0-3。
これが実力でした。
ただし、延長まで何度も粘り、闘えたのは、選手と応援団がともに
力を発揮したからだと思います。
思い返すと悔しくてたまらないですが、ここで諦めたら許さないと、
応援団の声が聞こえてきそうです。
うちの応援団が胸を張って帰れるように、
何回も見に来たくなるように、
今後も良いチームを作っていこうと思いますので、これからも応援よろしくお願いします。
※最後残ってくれた応援団と共に。